読書日記、書評、本の紹介など

『ブック・ウォーズ』
ジョン・B・トンプソン(久保美代子訳)『ブック・ウォーズ──デジタル革命と本の未来』を読みました。 ここ十数年の本を取り巻く劇的な環境変化を余すところなく書き記そうとする著者の意気込みに圧倒されるよう...

『アクセシブルブックはじめのいっぽ』
宮田和樹・馬場千枝・萬谷ひとみ『アクセシブルブックはじめのいっぽ 見る本、聞く本、触る本』(ボイジャー、2024)を読みました。 アクセシブルブック(Accessible book)とは、聞き慣れない...

『読書バリアフリーの世界』
野口武悟『読書バリアフリーの世界 大活字本と電子書籍の普及と活用』を読みました。 大活字本を中心に、読書バリアフリーについて扱った本です。大活字本とは、一般的な書籍よりも大きめの文字サイズ(14~22...

『イギリス哲学者の英語』
秋元実治『イギリス哲学者の英語 通時的研究』(開拓社、2023) ベーコン、ホッブズ、ロック、ヒューム、ミル、ラッセル――6人のイギリスの哲学者が使う英語、その文法的、文体的特徴を見ることで、英語表現...

中山元訳『功利主義』の検証
日経BPクラシックスの一冊として、J・S・ミル著、中山元訳の『功利主義』が2023年11月に上梓されました。 小社ではこれに先立ち、2022年7月に奥田伸一訳『功利主義論』を上梓しており、この本では、...

CSS組版ができるVivliostyleについて
『Web技術で「本」が作れるCSS組版Vivlostyle入門』を読んだので、紹介します。 私も本書を読むまで知らなかったのですが、Vivliostyle(ビブリオスタイル)という、CSSで版下の作成...

出版の未来 8つの思考実験
『オックスフォード 出版の事典』(2023, 丸善出版)に、「8つの思考実験」というものが書かれていたので、紹介したいと思います。 本書では「出版の未来を予測できなくても、それについて考えることはでき...

『ハンチバック』を読みました
第169回 芥川賞受賞作、市川沙央『ハンチバック』を読みました。 著者自身、重度障害者で、作中の主人公も重度障害者。しかし、お行儀よい障害者像を裏切って、冒頭から「都内最大級のハプバに潜入したら港区女...

『J・S・ミル』を読みました
『自由論』、『功利主義』(ともに岩波文庫)、『代議制統治論』(岩波書店)の翻訳者でもある関口正司による『J・S・ミル 自由を探求した思想家』(2023, 中公新書)を読みました。 考えてみれば、新装版...